6.28 

(体から蒸発した水分が再び肌にはりついている。雨があがって換気をしたら身に纏った不快感も乾くだろうか。陽当たりの悪い部屋で湿気を吸ってしなびていく心と向き合うのに耐えられず歩調の合わない足で外に出た。自分の体だけが行く宛が無かった。それでもどこかへ歩みは進むのなら、路頭に迷う肉体を叩き捨てて知らない場所を雨粒と一緒に流れながら再会を待つ。)